オフィスと業務改善の取組が、専門紙に掲載されました

船木建設は昨年来、オフィスの改装と業務管理の改善を進めてきました。 このほど当社の取組が、住宅業界の専門紙に掲載されたのでご紹介します。

仕事環境と事務所を改善・整備 IT化とフリーアドレス化に挑戦 江別・船木建設

札幌の東に隣接する江別市でリフォームをメインに地域密着の仕事を続ける船木建設株式会社は、2018年から3代目社長を務める森木健一氏が、人材採用、工程管理のIT化、そして事務所のフリーアドレス化に挑戦している。

フリーアドレス化した改装後の事務室

 

きっかけは「事務所を綺麗にしたい」

きっかけは、新卒の女性を現場監督見習いとして採用するにあたって、現場監督5人が使っている雑然とした事務所を整理整頓し、社屋内のトイレも男女共有ではなく分ける、建て主との打合せスペースも増やしたい、といった社屋のハード面整備だった。

同社は5人の現場監督が、お客様との打合せから見積り、図面作成、工事管理、アフターフォローまで全てを行っている。年間1000件近いリフォームと新築工事を5人で分担するため1人あたり平均200件の顧客、現場を抱えており、その結果、営業フォローの遅れ、机上の書類山積、情報共有不足、といった課題があった。

年間1000近い案件を全部ANDPADで一元管理

 

ANDPADで業務の一元管理を実現

そこで森木社長が2021年から導入したのが、施工管理アプリ「ANDPAD」(アンドパッド)だ。顧客から問合せがあれば、まず事務スタッフが顧客の要望、名前や連絡先などの情報を入力し、顧客リストを作成。続いて現場監督がプラン提案、原価、見積り、工程表、協力会社リスト、現地の地図などを記入し、その後は毎日の工事報告、打合せの記録などを現場監督と技能者が随時更新していくことで一元管理していく。

ANDPAD採用にあたって、当初は電話や書類での連絡や段取りに慣れている技能者などから困惑の声もあがったが、数ヵ月使ううちに、そのメリットを関係者がそれぞれ実感。今では、技能者の側から「ANDPADに次の段取り、資料を書いてもらわないと困る」という声が届くなど、数ヵ月で完全に浸透しているという。

森木社長は「現場監督も自分の営業、工事現場がどの状況にあるか一目で確認できるので、忘れや漏れをなくせる。その状況を管理職もチェックできる。顧客からのクレームも減った。書類を探す時間、技能者との確認のやりとりなどの時間も減り、生産性も向上。遅刻しがちだった一部の技能者が、時間を守るようになったり、各方面で想像を超える効果がある」と話す。

技能者からの報告も随時投稿。現場に行かない日でも状況を把握できる

 

オフィスをフリーアドレス化

ANDPAD導入と同時に取り組んだのが、オフィスのフリーアドレス化だ。オフィスの中で社員が固定席を持たず、ノートパソコンなどを活用して自分の好きな席で働くワークスタイルで、テレワーク化が進む中、オフィススペースの合理的な活用、部門を超えたコミュニケーションなどのメリットが注目され、日本でも採用が急速に増えている。

船木建設の場合、フリーアドレス化の主眼は、事務所の整理整頓。自分の机に資料や荷物を置けないので整理整頓が進むという点に着目した。

同社の2階は、これまで現場監督5人の事務室と会議室などがあったが、机や棚にはカタログ、図面などの書類などが積み上げられた状態で、資料を探すのにも時間がかかっていた。

そこで森木社長が「指定席のないフリーアドレスオフィスに改装する」と宣言。会議室の一部を使って事務室を拡大し、最大10人が着席できるフリーアドレス机、各自のノートパソコンとモニター、カタログを一括収納できる棚、私物を収納できる収納を購入した。社員はどこに座っても良く、机を綺麗に、何も置かない状態で帰るルールを設定。約5ヵ月経過したが各社員がルールを守り、綺麗なオフィスを維持できている。

森木社長は「ペーパーレス化と事務所整理、生産性向上、クレーム対策が同時に実現できた。せっかく事務所を改装しても、しばらくすればまた雑然としてしまうことを心配し、オフィス家具やANDPADなど、体制整備は妥協なく予算を投入した。結果、新人社員が率先してANDPADを使いこなし社内外のスタッフとの段取りでも活躍している」と述べている。